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 「おお、あの西涼兵を率いる錦馬超殿の副将を勤めていた…スープカレー殿のご息女でしたか。して、スープカレー殿の仇が凌統将軍とは…どういうことですかな?一度も剣を交えたことはなかったと記憶しておりますが」

 カン沢は言葉を選びながら慎重に話しかける。カン沢は後世に言われるような弁舌巧みではなく、むしろ舌戦は苦手だったようだ。しかし、だからこそ彼の言葉には重みがある。

 「はい。直接戦場で相まみえたことはございませんでした。しかし…夷陵の戦いの際、大都督陸遜様の命令で凌統が間者を率いたことがあったはずです」
 「ふむ。確かに…もう20年以上前だが…」
 「その時の間者の一人が、私の父親です」
 「なんと…馬騰殿の部下とわが軍の間者が通じていたと…」
 「父と母は愛し合っていたと…そう思っていました。しかし…母は…結局、裏切られたのです…」
 「…二重間者…か」
 「はい…。結局、最後は母は殺され…父だった男は馬超様に成敗されました。幼かった私は馬超様の元で暮らすようになりました。しかし…先日、一連の間者たちの指揮を執っていたのが凌統だとわかり…」
 「馬超殿の元を出てきた、と。そういうことでしたか…」
 「…いいだろう。仇はとらせてやる」
それまで黙って話を聞いていた凌統が口を開いた。
 「だが、今はだめだ。大体、その程度の腕では俺の首は獲れん。どうだ、俺の部下にならないか」
 「!?」
 「首を獲る機会があったらいつでもいい。ただし、普段は部下として俺に協力しろ」
 「…いいでしょう」
こうして、インドカレーは宿敵凌統の部下として行動を共にするようになった。
凌統の胸中には、かつて甘寧を父の仇として狙った自分が映っていたことは想像に難くない。
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プロフィール
HN:
よしぞー
年齢:
51
性別:
男性
誕生日:
1973/02/20
職業:
平社員
趣味:
飲酒/睡眠/飲食
自己紹介:
〇マイペースじゃないと生きて行けません。

〇基本的にインドア派。

〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。

〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。

〇いわゆる低学歴低身長低収入高脂肪。低スペック。

〇非モテ人生まっしぐら。

〇でも楽なので修正する気ゼロ。

〇オンライン推奨。

〇来世でがんばろう。
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