コラム転載（５）

新入学、就職おめでとう！

 

超絶不定期連載第５回、この号には内定者の方の紹介なども掲載されていますが、それはそれ、今回も相変わらずのテンションでお送りします。

「また載っているけど、全然不定期じゃないじゃん」

なんていう回りの声もチラホラですが、そんなことは気にしません。ほっといてください。

とは言うものの、内定者の方々も見るわけですから、先月号のような話題の飛ばし方はやめようと思います。

 

「みなさん、就職おめでとうございます。○○○（原文では社名が入る）へようこそ。がんばってください」

不肖、私から心よりのお祝いの言葉を述べさせていただきたいと思います。

 

さて、「就職」は本当の「社会人」「大人」の仲間入りという事になろうかと思いますが、「成人式」を迎えると一般的には「大人」と言われます。酒もたばこも二十歳まで、じゃなかった、二十歳から。

民法でも「満２０年を以て成人とする」とあります。昭和２３年７月国民の祝日に関する法律の施行により、大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を、祝い励ます日として、１月１５日が成人の日として祝日となりましたが、現在は１月第２月曜日に変更されています。てことは、自ら生き抜こうとしないパラサイト（死語？）たちには成人式に参加する権利はないということですな。まあ、当然です。

でも、昔は男性であれば「元服」が終われば一人前の大人として扱われました。

 

我が国における加冠（元服）については、『聖徳太子伝暦』に「太子が１９歳にして崇峻天皇の朝に冠し給う」とありますが、『続日本紀』にある元明天皇の和銅７年に「聖武天皇が皇太子にして元服を加え給ひし」とあるのが始であるとされています。

元服を行う年齢は、古来は一定していませんでしたが、天皇は１１歳から１５歳までを限度として、皇太子は１１歳から１７歳までに行われ、親王もこれに準じたようです。鎌倉・室町の将軍家では、その年齢は一定していませんが概して早くに元服を行い、また父祖の例によりその年齢を定めていたようです。藤原公賢の家では５歳、徳川家でも概ね７、８歳から１０歳以下で行っていました。ただ例外として、足利義教が３５歳で行った例も在ります。
　この加冠と言うことは人生の大事な節目であって、系図にも、この加冠の年と冠の親の名と加冠の場所は必ず記されました。

長男は一般的に若年令で加冠を行っていますが、これは加冠をおこなうことによって一人前の成人としての待遇を与えられ、社会的に早く大人になって欲しい、また、もう大人にしても良いだろうと言うときにしたからです。大人としての冠を被る儀式であることから、因の親にはその子の将来を見守る、親より上位の人がなりました。
 元服は、天皇は必ず正月の１日から５日までの間に行いましたが、一般でも正月に多く行われました。また、天皇以外では始め夜中に行われることが多かったのですが、徳川時代になり昼間に行うことが多くなりました。

今でこそ青少年保護法なんて物があり、未成年への淫行は厳しく罰せられますが（法律ではなく各行政の条例によっても処罰対象の年齢に差があります）、考えてみたら明治時代以前は１２～１５歳での結婚なんておかしくもなんともなかったわけですから、一部のマニアの方にはずいぶん因果な時代になったものです。

ちょっと考えると平均寿命及び平均結婚年齢の上昇とともにいわゆる「青少年保護」の対象となる年齢は上がってきているようです。おおよそ平均寿命の２０％ってとこでしょうか。

と、いうことはですよ、医学が発達しつづけ、このまま平均寿命が伸びつづけて平均寿命が２００歳になった時、青少年保護の対象年齢はなんと４０歳。ああ、すばらしきかな医学の進歩！熟女から幼女への華麗な脱皮！

とまあ、結局のところ、結婚できない人達の為の救済処置のような、行政の狡猾な罠かもしれないこの法律。

あなたはどう考えますか？

 

以上、今回のコラムは「新入学・就職おめでとう！」です。ホントですよ。