日刊よしぞーplus:日刊と銘打ってますが週2~3回の更新です。
(母さん…俺は…強くなれたんだろうか?)
長沙を流れる川のほとり、大きな木の下で寝転びながら、ぼんやりと楓緑葉は思いをめぐらしていた。
(インドカレー…あいつは…悲願を成就したんだよな)
インドカレーが母親の仇討ちにでたい、と申し出たとき。
自分も思うところがあってその尻馬にのっかって馬騰の元を離れた。
「どうかなさいましたか☆緑葉様?」
木の影から、ひょっこりと鈴央が顔をだす。
「…鈴央!おまえ、どうしてここに…」
跳ね起きる楓緑葉。
「もちろん、緑葉様にお会いしに来たのです☆」
「もちろんって…毎度毎度、孫権様のそばにいなくて大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ☆ちゃんと諜報部隊からの情報は得てますし、孫権様にも許可をいただいてます☆周囲に敵影なし、です☆」
「…ふぅ」
また、寝転びなおした楓緑葉は立ったままの鈴央を見上げ、以前から聞きたかったことを口に出した。
「なあ、鈴央」
「なんですか?」
「おまえ、インドカレーにケンカ売りに行ったんだってな?」
「ええ…まあ」
「…なんでだ?」
「…なんでって…あの人のせいで緑葉様が…」
「おまえ、勘違いしてる」
「え?」
「俺が馬騰様に暇乞いをしたのは表向きは確かにインドカレーの仇討ちについて行くためだけど…本当は違うんだ」
「…聞かせてくださいますか?」
「俺の母…楓野志穂は、紅音さん、スープカレーおばさんと並んで『馬騰の三大女傑』…その名も『巴(ともえ)』として名を馳せたのは…知ってるよな?」
「ええ☆あたしも憧れていました。いつも『次の巴と呼ばれるのはあたしだー』…って☆」
「仕方がないことなのかもしれないけど…いつも、俺は楓野志穂の息子として見られていた。何をするにも、どこに行くにもその重圧に押しつぶされそうだった」
「…」
「俺は、それから逃げ出したかったんだよ、鈴央。ちょうどうまいことにインドカレーが国を出る、って聞いて…ちょいと利用させてもらったってワケだ」
「…」
「ガッカリしたろ?俺は結局、母親の影におびえ、逃げ出した腰抜けなんだ」
それまで立って話を聞いていた鈴央は楓緑葉の隣に腰を下ろした。
「緑葉様?」
「ん?」
自分の腕を枕に天を仰いでいた緑葉の頭を持ち上げ、自分の膝に乗せる。
鈴央は楓緑葉の髪の毛をいじりながら…ニッコリと微笑んだ。
「鈴央…」
思いもよらぬ彼女の行動と、妹くらいにしか感じてなかった女性の、成熟した体の感触にドギマギしてしまい言葉がでない楓緑葉。
「緑葉様は弱い方ではありません☆孫和様の元で何度も戦って…今では孫権様や大都督、丞相にも名を知られるようになりました☆次期将軍候補、という話も聞いています☆」
「…」
「でも、そんなことはどうでもいいんです。緑葉様には、あたしがいます。あたしは…緑葉様がいないと…その…あの…」
「鈴央…」
「あたし…」
ゆっくりと楓緑葉は手を伸ばし、鈴央の頭をなでる。
ビクッと体をこわばらせる鈴央。
困ったような照れ笑いを浮かべ、楓緑葉は鈴央に顔を近づける。
そして…
吹き抜ける風は心地よい。柔らかな日差しの元で二つの影が一瞬重なったのは…。
交趾。
「カン沢軍師――!」
「これ…将軍…そんなに…取り乱すと…兵の士気が…」
病に倒れたカン沢。再三の雲南突撃は彼の命を大きく縮めてしまった。
そして、床に伏した彼にも最後の時が…。
「でも…でも!」
「将軍…りお☆殿…今、呉は…大将軍と…大都督と…丞相の…3つの派閥に分かれて、内部で争っております…」
「だめ、しゃべらないで!」
「聞いて…ください。わたしは…抱き込まれたふりをして…大都督につきました…。情報はすべて…この書簡に記してあります…」
「いやっ!もうしゃべらないで!死んじゃうよ!」
「…すべては呉の、孫権様の…ため…。将軍は…大将軍の派閥に属しています…。りさ☆殿も…。お願いします…孫堅様、孫策様が創ったこの…呉を…お願いします…孫権様を…ゲホッ」
「軍師殿!」
りさ☆が異変に気づく。遅れて、インドカレー。ものすごい量の喀血。
「…蝶子殿…雅逡殿…すべては…呉…いや、孫権様のために…」
「――――!!」
インドカレーはもう声にならない。
カン沢はすでに事切れていた。部屋を出て行く蝶子と雅逡。
「――!―!」
「将軍…もう…軍師殿は…」
「!!!」
晩年、凌統とともにインドカレーを孫娘のようにかわいがってきたカン沢。
大将軍派といわれながら、大都督に寝返ったふりをし、インドカレーのために奔走していたカン沢。
その老獪な知略を駆使し、交趾防衛を担ってきたカン沢。
その一生はまさに激動だったのであろう。
だが不思議と、その死に顔は安らかだった。
【キャラ設定、サイドストーリーなどはみち楓志さん(楓緑葉役)のブログ
http://mobile-bbsv.com/kfree.php/mizer/2より拝借いたしました】
長沙を流れる川のほとり、大きな木の下で寝転びながら、ぼんやりと楓緑葉は思いをめぐらしていた。
(インドカレー…あいつは…悲願を成就したんだよな)
インドカレーが母親の仇討ちにでたい、と申し出たとき。
自分も思うところがあってその尻馬にのっかって馬騰の元を離れた。
「どうかなさいましたか☆緑葉様?」
木の影から、ひょっこりと鈴央が顔をだす。
「…鈴央!おまえ、どうしてここに…」
跳ね起きる楓緑葉。
「もちろん、緑葉様にお会いしに来たのです☆」
「もちろんって…毎度毎度、孫権様のそばにいなくて大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ☆ちゃんと諜報部隊からの情報は得てますし、孫権様にも許可をいただいてます☆周囲に敵影なし、です☆」
「…ふぅ」
また、寝転びなおした楓緑葉は立ったままの鈴央を見上げ、以前から聞きたかったことを口に出した。
「なあ、鈴央」
「なんですか?」
「おまえ、インドカレーにケンカ売りに行ったんだってな?」
「ええ…まあ」
「…なんでだ?」
「…なんでって…あの人のせいで緑葉様が…」
「おまえ、勘違いしてる」
「え?」
「俺が馬騰様に暇乞いをしたのは表向きは確かにインドカレーの仇討ちについて行くためだけど…本当は違うんだ」
「…聞かせてくださいますか?」
「俺の母…楓野志穂は、紅音さん、スープカレーおばさんと並んで『馬騰の三大女傑』…その名も『巴(ともえ)』として名を馳せたのは…知ってるよな?」
「ええ☆あたしも憧れていました。いつも『次の巴と呼ばれるのはあたしだー』…って☆」
「仕方がないことなのかもしれないけど…いつも、俺は楓野志穂の息子として見られていた。何をするにも、どこに行くにもその重圧に押しつぶされそうだった」
「…」
「俺は、それから逃げ出したかったんだよ、鈴央。ちょうどうまいことにインドカレーが国を出る、って聞いて…ちょいと利用させてもらったってワケだ」
「…」
「ガッカリしたろ?俺は結局、母親の影におびえ、逃げ出した腰抜けなんだ」
それまで立って話を聞いていた鈴央は楓緑葉の隣に腰を下ろした。
「緑葉様?」
「ん?」
自分の腕を枕に天を仰いでいた緑葉の頭を持ち上げ、自分の膝に乗せる。
鈴央は楓緑葉の髪の毛をいじりながら…ニッコリと微笑んだ。
「鈴央…」
思いもよらぬ彼女の行動と、妹くらいにしか感じてなかった女性の、成熟した体の感触にドギマギしてしまい言葉がでない楓緑葉。
「緑葉様は弱い方ではありません☆孫和様の元で何度も戦って…今では孫権様や大都督、丞相にも名を知られるようになりました☆次期将軍候補、という話も聞いています☆」
「…」
「でも、そんなことはどうでもいいんです。緑葉様には、あたしがいます。あたしは…緑葉様がいないと…その…あの…」
「鈴央…」
「あたし…」
ゆっくりと楓緑葉は手を伸ばし、鈴央の頭をなでる。
ビクッと体をこわばらせる鈴央。
困ったような照れ笑いを浮かべ、楓緑葉は鈴央に顔を近づける。
そして…
吹き抜ける風は心地よい。柔らかな日差しの元で二つの影が一瞬重なったのは…。
交趾。
「カン沢軍師――!」
「これ…将軍…そんなに…取り乱すと…兵の士気が…」
病に倒れたカン沢。再三の雲南突撃は彼の命を大きく縮めてしまった。
そして、床に伏した彼にも最後の時が…。
「でも…でも!」
「将軍…りお☆殿…今、呉は…大将軍と…大都督と…丞相の…3つの派閥に分かれて、内部で争っております…」
「だめ、しゃべらないで!」
「聞いて…ください。わたしは…抱き込まれたふりをして…大都督につきました…。情報はすべて…この書簡に記してあります…」
「いやっ!もうしゃべらないで!死んじゃうよ!」
「…すべては呉の、孫権様の…ため…。将軍は…大将軍の派閥に属しています…。りさ☆殿も…。お願いします…孫堅様、孫策様が創ったこの…呉を…お願いします…孫権様を…ゲホッ」
「軍師殿!」
りさ☆が異変に気づく。遅れて、インドカレー。ものすごい量の喀血。
「…蝶子殿…雅逡殿…すべては…呉…いや、孫権様のために…」
「――――!!」
インドカレーはもう声にならない。
カン沢はすでに事切れていた。部屋を出て行く蝶子と雅逡。
「――!―!」
「将軍…もう…軍師殿は…」
「!!!」
晩年、凌統とともにインドカレーを孫娘のようにかわいがってきたカン沢。
大将軍派といわれながら、大都督に寝返ったふりをし、インドカレーのために奔走していたカン沢。
その老獪な知略を駆使し、交趾防衛を担ってきたカン沢。
その一生はまさに激動だったのであろう。
だが不思議と、その死に顔は安らかだった。
【キャラ設定、サイドストーリーなどはみち楓志さん(楓緑葉役)のブログ
http://mobile-bbsv.com/kfree.php/mizer/2より拝借いたしました】
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Re:無題
すいません、修正しました。
Re:無題
いや、別に勝手に使ってもらってよいですよ♪
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プロフィール
HN:
よしぞー
年齢:
53
HP:
性別:
男性
誕生日:
1973/02/20
職業:
派遣社員にジョブチェンジ
趣味:
飲酒/睡眠/飲食
自己紹介:
〇マイペースじゃないと生きて行けません。
〇基本的にインドア派。
〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。
〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。
〇いわゆる低学歴低身長低収入。低スペック。
〇非モテ人生まっしぐら。
〇オンライン推奨。
〇来世でがんばろう。
〇基本的にインドア派。
〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。
〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。
〇いわゆる低学歴低身長低収入。低スペック。
〇非モテ人生まっしぐら。
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