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鈴央の得物は戟、インドカレーの得物は槍。
どちらも間合いの長い武器であるが。
槍は突きが主体の攻撃になるのに対し、戟は薙ぐことを重点に置く。
人間の身体構造からすると、若干インドカレーが不利であろうか。
ギィン!
2人の得物の穂先が交錯する。
「大体ね、あたしぃ、あんたが嫌いだったのよ☆」
「な…なぜ!?鈴央のことは妹同然に思っていたのに…やめて、あなたとは戦えない!」
「ふざけないでょ☆あんたの妹だなんて反吐がでるわ☆」
鈴央は右腕に力を込め、そのまま右上段から袈裟掛けに薙ぎ降ろす。
クルリ、とインドカレーは器用に槍を動かして戟を受け流した。だが、反撃にはでない。
「どうして!?私があなたに何をしたっていうの!?」
「攻めてこないの☆アハ☆甘っちょろいわね☆そーぃう所も大っっっ嫌い☆」
腰をひねり、体のバネを使って戟を振り回した。あまりのスピードに穂先は見えない。
「クゥッ!本気なの!?」
さすがに捌ききれず、徐々に傷を負い始める。ヘタに受け止めると槍が折れてしまう。
そもそも、矛や戟ならともかく一般的な槍は馬上槍を含めて「攻撃を受け止める」ように作られていない。
「本気よ☆あんたはあたしの大事なものを全部独り占めした!」
「…」
「馬騰様も☆」
「…馬超様も☆」
「…陸遜様も☆」
「…ヒック…何より…」
「…緑葉様も!」
「…う…うわあああぁぁぁぁぁあああああん!!!!」
泣きながら戟を振り回す鈴央。もはや型などなく、思いのままに振り回しているだけである。
「…ごめんね、鈴…」
「謝るなっ!!」
「だって…」
「謝るくらいなら最初からやるなっ!!!」
「…」
「いまさら謝るなんて卑怯だ!!」
「ごめん」
「謝るなって言ってる!!」
「…でも、ごめん。私は…私は、母の仇をとる。それは、譲れない!」
クルッと槍を回転させ、柄の部分で突きを繰り出す。
「奥義!」
槍の穂先が2つ、3つ、4つと残像で増えていく…
「凌家流槍術弐式、虎旋風!」
「グッ」
まともに突きを喰らって鈴央は吹き飛ばされた。
「まだやる?」
「…負け…ちゃった…☆エヘ…☆ずるいょ…武術まであたしより強いなんて…☆」
「まさか仇から習った技を使うとは思わなかったけれどね」
「いいわ☆殺しなさいよ☆」
「かわいい妹を殺すわけないじゃない。悪いけど私、緑葉兄のことは確かに好きだけど、恋愛相手とは思ってないわ」
「…ほんと?」
「ええ、嘘つかないわ。鈴央、応援してあげる」
「わーいっ!おねぇちゃん大好きっ☆」
「ウフフ、現金ねぇ」
インドカレーは恋愛相手と思っていない、といったときに感じたホンの少しの胸の痛みを気づかないふりをして、鈴央を立ち上がらせた。
「さて…凌統。首はもらうわよ。結果的に鈴央との戦いが私に決断させてくれた」
「…強く…なった…な…。かかって来い!」
最後の力を振り絞り、得意の得物、剣を構える。今度は圧倒的にインドカレー有利である。
だが、相手は凌統。槍の懐の深さなど一瞬でゼロにしてしまうだろう。…いつもなら。
しかし…
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〇基本的にインドア派。
〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。
〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。
〇いわゆる低学歴低身長低収入高脂肪。低スペック。
〇非モテ人生まっしぐら。
〇でも楽なので修正する気ゼロ。
〇オンライン推奨。
〇来世でがんばろう。