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「そう。わたしたちは盧江へ行くわ。また暫くお別れね」
「うん☆お姉ちゃん、がんばってね☆」
「鈴央も…元気で」
「なんもだよ☆沈瑩元将軍やおはるさん、作造さんや夜雨さん、誠志さんもいるし☆」
「そうね。じゃ、行くわね」
「うん☆いってらっしゃい☆緑葉様にもよろしく☆」
「あれ?会っていかないの?」
「エヘヘ☆昨日一日一緒に居たからいいの☆」
「…ごちそうさま」
「じゃあね☆」
「見えた…盧江だ!全軍準備はいいな!?」
副将楓緑葉が声を張り上げる。
「オオオ!」
「先発した孫権軍、陸凱軍は無血で柴桑を落としたそうだ!我らも続くぞ!」
「オオオ!」
「敵将は司馬師!かの魏の名軍師、司馬懿の息子だ!油断するなよ!」
「オオオ!」
「…神鳴、どう?」
「完璧です将軍。司馬師のとっている防衛線はかなり城に近く、わずかでもこちらへ攻めてこさせることができれば…罠にかかるでしょう」
「わかったわ。りさ☆!」
「ほいほい(^ω^)」
「今日の先陣はお願い。罠を仕掛けてあるから、神鳴に聞いてうまく誘導して頂戴」
「了解( ^ω^)」
「りさ☆小隊、出陣!」
大きく銅鑼を打ち鳴らし、りさ☆の部隊が進み始める。
「おっ…来たな!あんな寡兵、打ち崩してくれる!」
物見台にいた司馬師は図に乗って騎兵を率いて駆け出してきた。
「今だ!りさ☆小隊、反転!(`・Д・)」
「逃げるな!追え!追えー…わわっ」
「落とし穴にかかったな!それ、たたみ掛けろ!(`・∀・)」
司馬師の軍勢は神鳴の仕掛けた落とし穴に引っかかり、ほぼ全滅。
「くそ、罠とは卑怯なり!」
「戦に卑怯もクソもあるか!( ^ω^)」
遊撃部隊の藍跳小隊と補給部隊の非鷹部隊が破れるものの、結果的には圧勝。
インドカレー軍は悠々と盧江に入城したのだった。
「ええ(-.-)」
「これで…我が吾彦、京唄子、紅音が残るのみ…」
「とりあえず盧江への侵攻は見合わせますか?( -Д-)」
「そうね、りさ☆。神鳴に伝えて、全軍待機の指示を出して頂戴」
「了解( ^ω^)」
「…そういえば、無敗のままなら思い人に告白するとか言ってましたが…」
「…雅逡…あなたはどうしてそういう情報しか…」
「だめですか?」
「ダメじゃないけど…」
「じゃあいいじゃないですか」
「…」
「とりあえず、彼の恋の行方についてもう少し探りを入れてみます」
「…勝手にして頂戴」
「御意」
「将軍」
「どうしたの、蝶子?顔色が悪いわよ」
「献帝が…禅譲の意を表明したそうですわ」
「な!?どういうこと!?」
「戦続きで荒れた中華を治めるには自分では無理と判断されたようです」
「…それで、相手は?」
「まだ内々定の段階ですが…紅音が最有力かと思われます」
「…そう…わかったわ、ありがとう」
「それでは」
着実にひとつの時代の終焉へと時は動いている。
弓隊を率いた神鳴がつぶやく。
「…不謹慎…だよ…軍師殿…」
「ああ、スマンね、非鷹。でも、やはり男として生を受けたならば、戦場でひとはな咲かせるのは夢だろ?」
「…まあ、確かに…」
「おーい、神鳴、非鷹。遅れてるぞ!」
先行する楓緑葉が叫ぶ。
「今行く!」
江陵を出発し、江夏へと進む。
当初は池田大作領であったのだが、君主吾彦の攻撃により陥落。
後詰としてインドカレー、孫権、陸凱の三軍が残存兵を捕らえながら進んでいるのだった。
「それにしても…うちの大将はバカなのか器がでかいのか…りさ☆、どう思う?」
「どうって…それは幼馴染のあなたが一番よくご存知なのでは?( ・ω・)」
「…バカなんだよな、多分。藍跳率いる【土竜】と蝶子、雅逡率いる【空蝉】の混成部隊で遊撃隊を編成して斥候に出すなんて…普通考えつかねぇよ」
「ま、それはそうだけど( ̄Д ̄)」
「しかし、よく藍跳が承諾したな」
「とりゅふと陸凱は今回の一件で相当気落ちしてて、【土竜】の全権を藍跳に譲ったらしいのよ。で、藍跳も考えるのが嫌になって、半ばヤケクソで従ってるみたいね( ;^ω^)」
「…なるほど…って、それじゃあ陸凱の軍は戦力にならないんじゃねぇの?それ以前に攻められたらやばいんじゃ…」
「それは考えてあるわ」
「…インドカレー…」
「だから【土竜】と【空蝉】を混ぜたのよ。【土竜】はまだ陸凱やとりゅふに忠誠を誓っている者も多いわ。攻撃を受けたら全力で応戦するわよ。ただし、よからぬことを考えないように…」
「【空蝉】を混ぜたのですわ」
「蝶子…どう?山茱萸の行方はつかめた?」
「はい。雅逡隊の間者が発見しました」
「で、どこにいるの?」
「高翔将軍…いえ、今では傭兵団の頭目ですが…高翔殿の配下として野に伏しています」
「そう…よかったわ。とりあえず元気なのね」
「はい」
「ありがとう。引き続き周囲の哨戒をお願い」
「わかりましたわ」
「おりゃあああぁぁああああ!!!」
「!!何、今のは!?」
「藍跳が鈴央殿に絡んでるんですわ。どうも負けたのが納得いかないみたいで、孫権軍にいるのを知ってから毎日…」
「あらそう…で、まだ続いてるってことは…」
「52戦52敗」
「…」
「…それでは」
「馬流槍術奥義、『絶』!」
「うわあああ!!」
「53敗目…ね」
「そうかしこまらないでください、インドカレー殿…いや、インドカレー将軍。私はかつて孫権様…呉を捨てた身。その罪滅ぼしの意味もあるのですから」
「しかし…」
「そうそう。あなたの他に…孫権様と陸凱様からも臣従の使者がありました」
「…それは本当ですか!?」
「ええ。もちろん受け入れの使者を送りましたので…一両日中には両軍ここ江陵に到着するでしょう」
「孫権様と…陸凱…ですか」
「ああ、心配なさらずに。呉での騒動は私も十分承知していますから。それでもなお、あの方たちの力がほしい、それだけです」
「そうですか…わかりました」
「なんてこった…また火種が燃え出さなければいいが…」
「やっぱり緑葉兄もそう思う?」
「ああ。ま、孫権様が無事ってことは鈴央も無事ってこった。俺はそれだけで十分だ」
「あらそう。まあいいわ。とりあえず兵たちを城内に入れましょう。非鷹、神鳴、お願い」
「…合点」
「承知!」
「藍跳、蝶子、雅逡。現在の調査は明日で打ち切りね。今後は敵勢力へ注力するわよ」
「…ああ」
「わかりましたわ」
「了解」
「りさ☆、着いてきて。各軍へ挨拶へ行きましょう」
「了解(^-^)」
「お姉ちゃん☆」
「す…鈴央!!無事だったのね!?」
「うん、元気だよ☆」
「よかった…ほんとによかった」
「えへへ☆ありがとう☆」
「そうだ、緑葉兄には会った?」
「これからだよ☆」
「じゃあ早く行ってきなさい。きっと待ってるわよ?」
「はぁい☆」
「じゃ、また後でね」
「あ、お姉ちゃん☆」
「ん?」
「孫権様の誤解は解いておいたよ☆あたしが一緒にいたのにごめんなさい☆」
「気にしないで、ありがとう。感謝してるわ」
「じゃーね☆」
ひとつ胸のつかえがとれた。少しだけ気分がよくなり、足取りも軽く廊下を進むインドカレーだった。
「え!?」
その場にいたインドカレー、楓緑葉、りさ☆、非鷹、神鳴が一斉に声を上げる。
それは藍跳とて例外ではなかった。
「藍跳…あなた…というか陸凱はやりすぎたようですわ」
「その通り」
後ろから雅逡が部屋に入ってくる。
「だいたい、主力のインドカレー軍と山茱萸軍を離反させて、どうやって国を守るつもりだったんだ?攻め込まれて一巻の終わりだよ」
「そんな…大都督の…陸凱様の軍はどうなったんだ!?」
「おいおい藍跳、いくら陸凱ととりゅふがいるからって、数万の大軍は防げないだろ?」
「そんな…そんな…」
「これで我々はただの傭兵になってしまったわけですね( ´・ω・)」
「…おい雅逡、鈴央は無事なのか!?」
「…孫権様と鈴央殿の安否は今、【空蝉】が総力を挙げて捜索しています。もうしばらくお待ちください」
「くそっ…もし…鈴央に何かあったら…藍跳、お前ただじゃすまさねぇぞ」
「…好きにしろ…俺だってこんな結末を望んでいたわけじゃないんだ…」
「…!!今更何を…!!」
藍跳に楓緑葉がつかみかかる。
「やめなさい!」
インドカレーの声で取っ組み合っていた二人の動きが止まる。
「…藍跳、あなたには言いたいことは山ほどあります。でも、今は言いません。緑葉兄、とりあえず【空蝉】に任せましょう。今は待つことしかできないよ」
「…」
「…」
「とりあえず。こうしていても仕方がない。孫権様と鈴央、山茱萸の件は【空蝉】と【土竜】に任せましょう。いいですね?藍跳」
「…え?」
「え?じゃないわよ。とりゅふも行方知れずの今、【土竜】を動かす権利はあなたにある。協力しなさい、と言っているの」
「しかし…」
「しかしじゃないわ。あなたにはその義務があるはずよ。【土竜】を半分に分け、一方は孫権様、鈴央、山茱萸の捜索。もう一方は陸凱ととりゅふの捜索。それで文句ないわね?」
「…わかった…」
「じゃ、蝶子、雅逡はそういうことで」
「わかりましたわ」
「了解」
「神鳴と非鷹はここで兵の鍛錬と【空蝉】【土竜】の連絡中継を」
「御意」
「…了解…」
「りさ☆と緑葉兄はわたしと一緒に仕官のクチを探しましょう。いつまでもこのままじゃ兵の食費や宿泊代もまかなえないわ」
「あいよ」
「了解(^ω^)」
あせる気持ちを押しつぶし、泣きたい気持ちをしまいこみ、インドカレーは指示を出した後部屋を飛び出していった。
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〇基本的にインドア派。
〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。
〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。
〇いわゆる低学歴低身長低収入高脂肪。低スペック。
〇非モテ人生まっしぐら。
〇でも楽なので修正する気ゼロ。
〇オンライン推奨。
〇来世でがんばろう。