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「勝算はあるの?蒼欄」
「はい。守将は李典と曹休です。二人とも曹操子飼いの宿将ですが…城にこもっての篭城戦は得手ではない、と聞き及んでいます。しかも、兵はこちらの方が上。兵の力で押し寄せれば襄陽は落ちるでしょう」
「なるほど。意見がある者はいますか?」
沈黙。
「…では、反対意見もないようですので…襄陽へ出ます。フイメイ」
「はい」
「陣頭指揮は任せます」
「御意」
「孔融殿、よろしいですね?」
「依存はありませぬよ、君主殿」
「…孔融殿。あなたがいたからわたしは今ここにいるのですよ?そのような言い方はやめてください」
「ワッハッハ!わかっておるよ、インドカレー殿。しかし、そなたが主で私が臣下、というのもまた事実。公私のけじめはつけんといけませんぞ」
「…わかっております」
「ならば結構。で、私は何を?」
「補給部隊の指揮を」
「承った」
「虎星☆は遊撃隊の指揮を」
「はい」
「先陣はわたしがあたります」
「ご主君!それはいささか軽率…」
「蒼欄、やらせてください。これからの長い戦いにおいて、兵士たちに自分が仕える主の強さを見せることも必要でしょう」
「…確かに。しかし、無理はなさらぬよう…」
「心得ています。フイメイと蒼欄はよく戦術の打ち合わせをしておいてくださいね」
「かしこまりました」
「御意」
そして。
「報告いたします!襄陽は静まり返っております、どうやら奇襲は成功のようです!」
「ご苦労、伝令兵。…では、ご主君、フイメイ、手はずどおりに」
「では…まずはわたしが行きます!」
開戦。インドカレー率いる小隊は銅鑼を打ち鳴らしながら襄陽めがけ突撃をかける。騎馬隊と衝車隊の混成部隊である。
「我こそはインドカレー!臆病者の曹休、出て来い!」
「なっ…奇襲かっ!おのれ女風情がいい気になりおって!見てろ!」
「曹休殿、罠です!落ち着いて!討って出ては敵の思う壺ですぞ!」
「李典殿…この曹休、ああまで言われては我慢できん!蹴散らしてくれる!曹休軍、出るぞ!」
城門が開き、曹休率いる一軍が現れる。
「わが名は曹休!女子供に臆病者呼ばわりされる筋合いはない!尋常に勝負しろ!!」
「かかった!虎星☆隊、城門を突破!」
フイメイが叫ぶと同時に伏兵していた虎星☆の小隊が雪崩を打ったように門に殺到、曹休軍の後方を蹴散らして城内に侵入した。
「なに!?まさか!卑怯な!」
「卑怯も何も、あなたが勝手に引っかかっただけでしょう!?勝負よ!」
「ぐぬぬ…貴様のそっ首打ち落としてチャラにしてくれる!!」
「(凌家槍術二式…)虎雷撃!!」
曹休の剣とインドカレーの槍が一瞬交錯…その瞬間、インドカレーは槍を捻り剣を打ち払い、袈裟降ろしに槍を叩きつける。
「ぐあ…」
「口ほどにもないわね!…フイメイ!今です!」
「承知!全軍突撃!」
全軍が開いた城門目指して突撃を開始。城内に入った兵たちはさらに他の門を開く。
「くっ…これまでか…しかたがない、曹休殿をお助けして新野へ落ち延びるぞ!全軍退却!」
流石に李典は機を見るのに敏であった。
早々に敗残兵を纏め上げ、新野へとおちていった。
「追撃はしなくていい、今日の目的は襄陽だ!」
こうして、インドカレー軍はほとんど犠牲を払うことなく襄陽を奪取。
兵の士気も大いに上がった。
「蒼欄殿。ご主君はやめてください」
「いえ、けじめですから」
「…わかりました」
「私と蝿王殿、そして仕官を希望していたフイメイと虎星☆の計四名、着任許可をお願いします」
朱治軍に残っていた蒼欄と蝿王がようやく戻ってきた。
しかも、新しい士官を連れて、である。
よくよくこの蒼欄という者は優秀だ。
「おお、二人も新しく仕官が…。これは心強い。もちろん許可します」
「そこで…ひとつ問題が」
「軍の再編問題…ですね、蝿王殿」
「はい。これで我が陣営も二軍に分ける必要がでてきましたので」
「案はありますか?蒼欄殿」
「はい。本陣に私とフイメイ、虎星☆、孔融殿。新たに分けた軍の将軍にはガルベス殿、参謀に逃げ腰☆殿、そして熊猫殿と茄子殿…というように考えます」
「…特に問題はなさそうね。いいでしょう。その案で進めてください」
「わかりました。各所への伝達もあわせて実施します」
「よろしく頼みます」
「では」
朱治は…暴走の果てに滅亡の道をたどった。
自分の進む道はどうだろう。
周囲には曹操、劉焉、劉表。生き残るのは決して簡単ではない。
「…でも、やらなくてはいけない」
それが裏切った形になった…朱治への礼儀。
まずは…正確な情報が欲しい。
…
…【空蝉】…
…
いや、と首をふる。
彼女らは今どこで何をしているのかもわからない。
だいたい、頼るわけにはいかない。
自分で選んだ道なのだ。
「ことここに至っては仕方がないわ。これ以上朱治殿についていくわけにはいかない。…謀反します」
ついに、謀反を口にしたインドカレー。
「ガルベス、逃げ腰☆、茄子…孔融殿。この乱世を終わらすため…ご協力ください」
誰からも返答がない。
(…作造殿も鈴央も緑葉兄も、りさ☆もいない…これから一人で…戦うことができるのか…)
悩んでいても仕方がない。
機はすでに熟している。今を逃してはならない。
そう思い直したインドカレーはすべてを兵士たちに打ち明け、協力を仰ぐ。
すると。
「でしたら、私も協力させてください」
「…あなたは?」
「ワタシの名は熊猫。杉武信秀家の子孫、と言えばお分かりになりますか?」
「…ああ!まさか…かの名将…杉武殿の子孫…我が祖先のよしぞうがお世話になったと伺っていますが…」
「ええ、インドカレー殿が挙兵する、という噂を聞きましてね。こうして馳せ参じたわけです」
「これはかたじけない…実に頼もしい…!ありがとうございます!」
「それでは、仕官を受け入れていただけますね?」
「願ったり叶ったりです。もちろんですとも!」
こうして心強い仲間を得たインドカレー。
朱治に気づかれることもなく、無事に漢中にて謀反を成功させた。
「それにしても…ここは確かに攻めるに難く、守るに易い要害ですね」
「確かに。ここに3,000程度の兵でこもれば、陥落させるのは至難の業でしょうね」
逃げ腰☆が相槌をうつ。
「しかし…朱治殿の乱心ぶりは…どういうことでしょうか」
「…乱心、というよりもはじめからこれを狙っていたのでしょう」
「孔融殿…」
「この孔融、一生の不覚。まさか朱治殿がこのような野心を持っていたとは想像もしておらなんだ。インドカレー殿には本当に申し訳ないことをしたと思っています。この通り、頭を下げます。許していただきたい」
「それは朱治殿に仕えることに決めた時に反対しなかった我々…そして謀反を止められなかった我々全員の責任です。頭を上げてください」
「そういってもらえるとありがたい」
「でも…このままほうっておく訳にもいきませんね…」
「ひとつ、手があります」
「蒼欄。あなたは朱治殿とともに襄陽に行ったのでは?」
「ちょっと時間をもらってきました」
「それで、手というのは?」
「インドカレー将軍。あなたが朱治を討つのです」
「…!!!」
インドカレーの脳裏に凌統との死闘がフラッシュバックする。
「蒼欄殿…それはまさか」
「孔融殿。躊躇している場合ではありません。そう、朱治から謀反するのです」
「わたしが…謀反?一騎討ちではなく?」
「はい。漢中に拠る兵を率いて謀反、襄陽への電撃侵攻で朱治を滅ぼすのです」
「謀反なんて…そんな…それでは朱治殿とやっていることは変わらないではないですか」
「目的が違うでしょう。それとも同じなんですか?」
「いや、そんなことは…」
「わたしと蝿王はインドカレー将軍についていく所存です。どうか…早めのご決断を。では」
言いたいことだけ言って蒼欄は去っていった。
「わたしが…謀反…謀反…」
それから、何日か眠れない夜が続く。
蜀方面は劉焉、劉表の勢力下であったが、朱治は所狭しと暴れまくっていた。
もとより失うものはない。
それよりも自分の計画がすんなりとうまくいったことに気をよくし、それが兵の士気にも伝染し、破竹の快進撃である。
そこへ一人の仕官者が現れ、朱治が何も考えずにそれを受け入れたことから彼の運命の歯車が狂いはじめたのだった。
「ふむ。これで我が軍の士官も十名になった。軍を二つに分け、さらに領土を広げようではないか」
沈黙が支配する。
「…インドカレー。そなたは俺の副将としてよく兵をまとめている。その手腕を見込んで、新たな軍の将軍に任命する」
「はい、ありがたきお言葉」
「これからもこの朱治のため、尽くしてくれよ」
「はい…」
「どうした、不服か?」
「いえ、滅相もありません。これほどの大役が務まるかどうか心配なだけです」
「そうか。しかし気にするな。お前は将軍向きだ。この俺が保障する」
「ありがとうございます」
こうしてインドカレーは朱治により将軍に任命され、ひとつ軍を任されることになる。
軍の構成は孔融、茄子、ガルベス、逃げ腰☆である。
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〇基本的にインドア派。
〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。
〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。
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