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 「我々も歳をとりましたなぁ」
 「ええ、そうですな、軍師殿」

盧江に浮かぶ闘艦の舳先で酒を酌み交わす老人が二人。軍師殿、と呼ばれた男がふらりと立ち上がり、眼前に広がる大陸に目をやった。

 「どうされましたか、カン沢軍師」
 「いや、なんでもありません。もうそろそろ城に帰るとしましょうか…凌統将軍」

凌統、字は公績。孫策、孫権二代にわたって仕えた凌操の息子である。凌操は当時黄祖の配下だった甘寧に殺されているため、凌統は甘寧を親の仇として狙っている。君主である孫権もそれを知っていて、決して二人を同じ任地に封じることはしなかった。現在、60歳。

カン沢、字は徳潤。虞翻にもその博識を絶賛されるほどの知識を持っていた。著書に『乾象暦注』がある。
謙虚で実直、さらに身分の低いものにも対等の礼を持って接したため、呉での人望は非常に厚く、農民の出にもかかわらず、孫権の子、孫和の教育係を勤めるまでになった。現在、67歳。孫権と同い年である。

 船が接岸する…その時。

 「なっ…何者だ!」
 「賊だ!殺せ!船にそいつを近づけるな!!」

船着場の警護をしていた兵士たちが騒いでいる。

 「賊…?フン、呉も荒れたものだ。軍師殿、私の後ろにお下がりください」

 凌統が剣の柄に手をかけ、前に進み出た。
 「どけーっ!!」
兵隊をなぎ倒しつつ、一直線に凌統の元へ駆け込んできた、一人の少女。年のころ、15~7歳であろうか。
 「わが母スープカレーの仇…凌統!お命頂戴する!!」
叫ぶや否や闘艦に飛び移り、少女は槍をつく。
 「仇…?娘、何かの間違いではないか…?」
少女の渾身の突きを一度、二度、三度と剣で払いながら問いかける凌統。
 「間違いなどであるものか!忘れたとは言わせない!!」

 「待て、落ち着きなさい!」
凌統の背後から大喝。カン沢だ。
一瞬動きが止まる凌統と、少女。
 「娘。仇というならまず話してみなさい。さぁ、その物騒なものをさげてくれんか」
 「…あなたがかのカン沢様ですね。わかりました…ただし、この得物は手元においておきます」
 「かまわんよ。で、話をしてくれるのかな?」
 「はい。私の名前はインドカレーと申します。母は西涼は馬騰様のご長子、馬超様の副将を務めておりました…スープカレーです」

~復活!孟獲くんの大冒険シリーズ第十三部「孟獲くん以外の大冒険limited」スタート!~
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プロフィール
HN:
よしぞー
年齢:
51
性別:
男性
誕生日:
1973/02/20
職業:
平社員
趣味:
飲酒/睡眠/飲食
自己紹介:
〇マイペースじゃないと生きて行けません。

〇基本的にインドア派。

〇でも酒とうまい食い物の為ならどこでも行きます。

〇ルックス、知識、経済力、運動神経全てママンの体内に置き忘れて産まれてしまいました。

〇いわゆる低学歴低身長低収入高脂肪。低スペック。

〇非モテ人生まっしぐら。

〇でも楽なので修正する気ゼロ。

〇オンライン推奨。

〇来世でがんばろう。
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